自分の立ち位置を知ることは乗り越える壁を知ること
越えられない壁
ITエンジニアリングで適用する技術を利用することとその技術を理解してアーキテクチャーをデザインしたりソリューション化するスキルには越えられない壁がある、と思っています。
期末の考査でメンバのスキルをアセスメントを兼ねてインタビューするときに、こちらとしては1年の経験それ自体は詳しく知らないのでニュートラルな立ち位置で、クライテリアに沿ってメンバに問いかけます。
「あなたは今年どのような経験をしてきたのですか。」
「あなたが得たスキルは何ですか。」
「あなたが得たスキルレベルはどのようなものですか。」
何を経験して何をどのレベルでできるようになったのか
メンバは何時ものことなので準備してきたのかスラスラと応える人もいるし、その場で詰まりながらたどたどしく応える人もいる。応え方をはかっているのわけではないので質問の意図を補足しながらこたえを促します。
知りたいことは、今年何を得て、得たスキルレベルはどのレベルかという2つです。ここでメンバが得たスキルレベルが一人前、つまり、
「それを使うには支援がもう少し必要です。」
「それを使って仕事が一人でできるよ。誰かに教えることもね。」
「それを使って要件に沿ってデザインできるよ。」
のどれなのかを知りたいのです。それは経験をしてきたことを認めることでもあり、その経験を踏み台に次のステップへステップアップさせるためのアサイメントを考えておく必要があるからです。
自分の立ち居地を知ることは乗り越える壁を知ること
“それを使うには支援がもう少し必要です”のレベルのエンジニアは勘違いをして申告することが多いです。それは自分の意思を持って要件を方式や実現仕様に描くことができないことを理解せず、それをできるといってしまうことです。スキルレベルは明示されているのでいつでも自分自身で知ることができるのに、です。
自分のほかにメジャメントがあるならそれと自分の今居る位置のスキルレベルとそのメジャメントを照らして、自分自身から中立の立場で物事を判断することを学んで欲しいし、その行為を学ぶことが客観的な視点を持つということにつながると思うのです。