事象の把握・解決できる人の把握と、解決できない人の把握の差の悩みを解消したいなら

一昨日のブログ「問題が起きたときに一番最初にすること」で事象の把握について書きましたが、この「事象の把握」を素でできる人がいると期待しないほうがいいです。


確かに「事象の把握」のスキルを生まれ持ったスキルで持っている人は少ないけれど、訓練すれば身につけられます。


なぜそう言い切れるかというと、そういうワタシも最初は起きている事実と私見を混ぜて考えて話していましたが、ある時期を境に事実と私見を分けることを覚えられ、実行できるようになったからです。


これは、マネージャやプロジェクトマネージャがメンバに対して「事実と私見」を分けて報告するように指導すればいいということです。


マネージャはメンバの育成は仕事の範疇ですし、プロジェクトマネージャは自分のプロジェクトで起きている状況を把握することは仕事の一環です。つまり、やらない理由がない。


マネージャの部下ならそこそこの人数がいるでしょうし、プロジェクトのメンバはプロジェクトの規模に応じてメンバがいるでしょうからその中から「事実と私見」を分けて報告が出来ていないメンバの中で他のメンバから人望のあるメンバを選び、重点的に指導してください。


そうそう、その際に、なぜそのメンバから手をつけているかをこっそり伝えてください。「メンバのみんなのウィークポイントなので、手本になってほしい」「ポイントを覚えてみんなに教えてあげてほしい」などなど。


そのメンバを指導して、期待するように「事実と私見」を分けて報告できるようになったらメンバの前で「その報告」がわかりやく的を射ていると良いお手本であることを知らせてあげてください。


ただし、本人を褒めるのではなくて、報告の方を褒めます。本人は間接的に褒めるようにしてそのお手本だとすることでその報告を真似ればいいという雰囲気を作りましょう。


プロジェクトで悠長な取り組みができないなら、報告のテンプレートを用意して初めから事実と私見(推察などとして)を標題としておくのが良いです。この場合は、テンプレートを必ず使うことと、構造の理由を機会がある都度説明するようにしましょう。