センパイとデスマと同期を元気づけることと


デスマのプロジェクトでストレスフルになる前に、リズムを作っておくことは大事なこと。
体調の変化にも気づきやすくなる。
ジムで運動をするのは走って血液を頭に送るので頭の中もすっきりするしね。

「ねー、センパイはデスマって知ってますかー」
「ん、デスマぁ。このプロジェクトがデスマだと…」
「違いますって。これまでに経験してきたことがありますか、って聞いているんですよー」
「あぁ、このプロジェクトがデスマとdisられているのかと思ったよ…」
「このプロジェクトは大丈夫なんですよ。わたしがいますからねっ」
「それは安心だなー(棒」
「ひどいじゃないですか、こんなに若くて可愛い有望なシステムエンジニアがいるプロジェクトはそれだけで成功するんですから」
「なんか、もうシステムエンジニアを超えた存在だな。祀っておくか」

「それであるんですか、ないんですか、デスマの経験」
「(そんな聞き方されるとDTかどうか聞かれているみたいだ…)」
「なにブツブツ言っているんですか、ちゃんとわたしの顔を見て話さないとダメですよ。幼稚園で習ってきたでしょう」
「あ、ごめんごめん。デスマか…あったっけかな。ですま。うーん、あれがデスマだとそれもデスマか…ところでなんで」
「なんで聞いているのか、と言う意味ですか」
「(コクリコクリ)」
「同期がですねー、行っているプロジェクトがデスマだーって疲れ切ってメッセ飛ばしてきたんです。だから、何かアドバイスできればいいなーって、ね。ほら、わたし友達思いだから。なんで目を反らすんですか、センパイ」
「そ、そうかな。それでそれで」
「そうそう、それで同期を元気付けてあげたいじゃないですか。だからセンパイにどうしたらいいか聞こうと思って」
「同期を元気付けてあげようと思ったところまではいい子だなーって思ったんだけどさ、そこでなんでオレが出てくるのさ」
「だってたくさんデスマの経験ありそうだし」
「なんかひどくない、それ」

「でもあるんでしょ、センパイなら100も1000も」
「ないよ、そんなにはっ」
「じゃあ、あるんだ。教えて。デスマになったらどうしたら元気出るんですか」
「おかしいなぁ、誘導尋問にひっかかったのかオレェ」
「いいですから、大したことじゃないですよ、センパイ」
「騙されているような…まぁいいか。デスマっぽいのはあったかな」
「どんなプロジェクトですか、そのデスマ」
「プロジェクト支援で呼ばれたんだよ。うちは問題なかったんだけどプライムとお客さまの関係がね…言葉で言うことを憚れる感じで」
「でもうちは問題なかったんでしょ。それのどこかデスマなんですか」
「上同士でトラブっているから進まないんだよ。仕様の決定とかさ。超指摘が半端ないし。それでプライムが助けてくれって、うちに」
「そんなプライム蹴飛ばせばいいんじゃないですか」
「その話をすると質問から遠ざかるけどいい」

「それじゃセンパイに聞いている意味なくなるのでダメです。答えてください、センパイ」
「結局、オレだけプライム側の立場で仕事したわけ。レビューとか行くじゃん。そうすると最初からケンカ腰なんだよ、お互いに」
「あー、目の色が抜けそうですねー」
「そうともいうかな」
「そんなとき、センパイはどう乗り切ったんですか」
「勤務時間なんて滅茶滅茶だったし、24時過ぎてから会議あったしさ。そういうときはね、もう、食べて、寝るんだよ。あと運動」
「なんか普通すぎてセンパイにはがっかりです。そんこと同期にアドバイスしても喜ばれると思っているですか」
「え、そこまでオレが考えてはなさいといけないの」
「あたり前じゃないですか。わたしと話しているんですから(キリッ」
「なにがキリッなんだか…。1つあげるとさ、週末どっちか1日は休むこと。仕事を一切しない。家事をやったり運動したり」
「家事好きじゃないですよねー、わたし。あ、料理は好きですよ」
「聞いてないから。運動が一番いいかな、そうそうジム行って、走って、サウナと水風呂がいいぞ」
「それなら誘ってもいいかも。ぷちトリップみたいだし。そうかー、センパイいいこと言いますね。ちょっと見直しました」
「あれ、これでいいんだ。わからんなこの子は」
「ほら、気分転換しようね、っていうよりは、デスマプロジェクトじゃない同期と気分転換にとはあえて言わないでね、ジム行こうって誘うのが自然でいいんですよ」
「そうなんだ。へぇ…」