いつも誰かに仕事の邪魔をされると思っている人の仕事の変え方

一生懸命仕事をしているのにいつも想定外のことが起きて思うように仕事の成果が得られない。
関係する人が思うように動いてくれない。

 自分は一生懸命仕事をしているのに、遅くまで残って仕事をしているのにあちらこちらからあれこれ言われてその対応だけで精一杯になってしまう。

こんなことを感じながら仕事をしていたら疲れてしまうし、続かないですよね。もし、そのような仕事をするうえでの壁を無理なく回避できる方法があるとしたらどうでしょうか。

仕事の仕方はその人その人で覚え方やスピードが違うので誰にでもフィットするやり方ではないかもしれませんが、何か1つでも今の仕事が上手くいかないところをなくせるとしたらやってみたいですよね。

上手くやりたい仕事を眺め直してみよう 

タスクを期限までに求められている品質で終わらせたいとしたら、まず、自分が担当している作業の範囲にどのような作業があるかを思い出してみましょう。できれば、紙に書き出したり、メモ帳アプリなどに文字にした方がより良いです。

 

           仕事①②③④

 

例えば、上記の作業イメージだったとします。並べられた作業は誰の作業かを作業の横に書き加えます。ほとんどの人が自分の作業だけを書き、作業の担当者に自分の名前が加えられています。

 

           仕事(自分)①②③④

 

並べた作業は本当に自分一人で完結する仕事かを考えてみましょう。

ひとりで完結する仕事はゼロ 

 分業が進んでいるので自分一人で完結する仕事は皆無です。会社員でもエンジニアでも誰かが仕事を他の誰かに頼み、頼まれた人がさらに他の仲間と一緒になって仕事をしています。そうして完成した仕事の成果を納めて完了です。

つまり、仕事として捉えるときに自分が担当する仕事だけを切り出して、そこだけをみていると仕事の始まりから終わりまでが見えていない、把握できていないということになります。

 

依頼者の仕事(仕事の開始)①→→→→→→→⑨(仕事の完了)
         自分の仕事②③④→→→⑧
        仲間に依頼する仕事⑤⑥⑦
 

誰の仕事に影響を受けているか

上述の作業のイメージ図で真ん中の自分の仕事しか書いていないければ、自分の仕事は依頼者の作業結果と仲間に依頼する仕事の結果に挟まれていることを意識していないということが言えます。

 

             ↓これの結果と
依頼者の仕事(仕事の開始)①→→→→→→→⑨(仕事の完了)
         自分の仕事②③④→→→⑧
        仲間に依頼する仕事⑤⑥⑦
                 ↑  ↑  ↑  これらの結果に挟まれている

 

誰の仕事に影響を受けているか

上記のイメージ図から自分が担当しているはずの仕事は、依頼者の仕事の出来と仲間に依頼した仕事の出来に左右されてしまっているのです。

もちろん、自分の仕事がきちんとできていることは当然です。

思いがけないこと、想定外のことが自分の作業以外のところで起きて、そうしたトラブルの対応でいつも納期ギリギリだったり、深夜まで残業してリカバーしているのは、イメージ図の仕事全体の中で、自分の仕事だけしか視界に入っていないことが原因なのです。

仕事をする上で、誰の仕事の影響を受けてしまうかを把握しておくことが必要になるのです。 

仕事の価値の受け渡しをモニタリングする

 他の担当者の仕事の出来不出来で自分がいつもギリギリの仕事になっているとしたら、それは最優先で解決したいはずです。そんな仕事の仕方は続きませんから。

 では、既出のイメージ図の場合、どこをどうしたら変えられるでしょうか

 

             ↓①を受け取る際に十分必要な情報があるかを確認する
依頼者の仕事(仕事の開始)①→→→→→→→⑨(仕事の完了)
         自分の仕事②③④→→→⑧
  ③を渡すときに十分必要な情報 ↓     ↑ ③を受け取るときに必要な情報が 
  を渡しているかを確認する   ↓     ↑ あるかを確認する
        仲間に依頼する仕事⑤⑥⑦
                 ↑  ↑  ↑  これらの結果に挟まれている

 

他の人が担当する作業を確認するということは作業の品質をモニタリングするということです。これは他者の仕事を監視するという意味ではありません。他者から引き継ぐ情報が期待する状態であり続けることを確認することであり、自分から他者へ引き継ぐ情報が他者から戻ってくる際に状態を保ったまま、さらに他者に依頼した作業で情報に追加の情報が加えられて戻ってくることを期待どおりになっているかを確認し続けることなのです。

この考えに基づく仕事の仕方は、自分の作業を自分が予定している仕事の進め方で終わらすためにすることなのです。

 

仕事は、価値を増やし続けながら回します。その価値は期待するものでなければなりません。それをモニタリングし続け、自分の仕事が予定どおりに終わるようにコントロールしましょう。

 

 

トヨタ生産方式にもとづく「モノ」と「情報」の流れ図で現場の見方を変えよう!!

トヨタ生産方式にもとづく「モノ」と「情報」の流れ図で現場の見方を変えよう!!

 
カンバン仕事術

カンバン仕事術