やる気のないエンジニアの指導で消耗しないために

目標管理の制度が導入されているので業務目標でどういった貢献をするのか具体的に、定量的に達成する期限を設けて目標をせってしてもらっています。

立ててもらう目標(こちらからこれをやっては基本的には言わないです)が今のスキルやロールの経験を鑑みるとだいぶ背伸びをしているなというケースがままあるのです。

この背伸びをした目標を持つこと、達成したいと考えたことはこちらとしてはとても嬉しいことなので基本的にはそのまま設定していいよと進めることになります。

そうした自分のキャリアに対して考えたエンジニアに対しては、じゃあ、それをやれる様になるために必要な準備をどうするかを尋ねることになります。立てた目標を達成するために、裸で武器を持たずにモンスターを仮に行っても負傷で済めばいい方です。最悪立ち直れないほどのダメージを負いかねませんから。

そうすると、じゃあどんな準備をすればいいのかを考えてもらいます。今の現況のスキルの把握、背伸びしている目標を達成するために必要だと思うスキルとレベルの仮説。そのギャップを埋めるためのアイテムとアイテムの手に入れるタイミング。

こうした段取りでやっていければ多分意識的に動けるのでそうそうのこと(デスマに巻き込まれるとか)がなければそれなりに結果は付いてくるものです。

 

ただ、目標自体を立てられないエンジニアが相応の割合で存在します。これまで何度かあちらこちらのエントリで述べてきましたが、そんなものです。

ちょっと脱線をするとパレートの法則というのがあります。これがエンジニアにも当てはまります。冒頭の目標管理の設定が自分で出来るのは20%程度です。残りの80%はマネジメントサイドで期待する目標とズレていたり、設定するレベルの認識がこちらが期待するまでではなかったりすることがとても多いです。

目標管理に関わらず、やって欲しい要件を持っている立場の人とそれを解釈して実行する人という様に分けると思いが透過的に伝わらないことばかりです。それを認識して、丁寧に、繰り返し説明をしても期待する範囲の目標に着地するのは20%でしかありません。

それを毎年実感する度に思うことは「そんなものだ」という達観した領域へ意識が飛ぶというか、賢者モードに入るというか。

プロジェクトをキャリーしているときに新しい工程に突入する際には必ずその工程の作業プロセスを決め、日々繰り返し守る様に伝えますがそれを破るエンジニアが出てきます。それでも繰り返し伝え、実行させることがプロマネの仕事なので感情は棚にあげて遵守することがエンジニアを守ってあげられる最低条件であることを伝え続けるのですが。

そう言った経験も売るほど持っているので今更なんですよね。80%のエンジニアにより程度の差はあるとしても伝わっている程度の差があることを。

こうした目標管理の設定に紐づくのが技術習得です。それもOFF-JT、つまり、業務で必要に迫られ覚えないければならないツールの利用技術などではない、立てた目標を達成するためにOJTでは埋めることができない知識や技術の習得をその目標を立てたエンジニアが目標を達成する為に、エンジニアの価値を高めるための。

業務に今必要としない、将来のエンジニア自身のために必要なことを(側から見ていると)仕事だけに流されてやらないエンジニアが多い。

こうしたエンジニアにどれだけ口すっぱく言ったとしても先のパレートの法則にある通り、自分の体験に基づく経験知も合わせて思うとやっても結果は見切れています。

 

さて、エンジニアは中堅やシニアのエンジニアになると後進育成をそうしたエンジニアに期待したり、スールにしたり、メンター制度で紐づけたり、遠回し直接的に目標を設定させるケースがあります。

マネジメントから期待されるので当人は当人なりに頑張ってくれますが、80%のエンジニアに当たるとどうしようもありません。テコでも動かないエンジニアもいるしのらりくらりして1年を過ごすエンジニアもいるわけです。

後進育成の命を受けているエンジニアは挫折するんですよね。もしくは諦めてしまう。

 

これは決して後進育成する側のエンジニアに対して無駄な時間を使わせることにはならないと思っています。2つのことが実戦で学べるからです。

いわゆる、対象となるエンジニアとの距離感を掴む訓練になります。エンジニアも様々なタイプがいます。無理にタイプに分ける必要はありませんが個々のエンジニアの性質を把握して、どう付き合うのが目標を達成できる距離感かを試行錯誤する機会だと思ってください。

もう一つは、パレートの法則のどちらかにいることを知り、リソースの配分の仕方を学んでください。誰でもリソースは1です。それをどれだけ割くかはリソースを持っているエンジニアが決めればいいのです。ただ、やらなければならないことは全てやっておきましょう。80%のエンジニアの中でも超絶受け身のエンジニアも中には存在してあとで文句を言うのはそうしたエンジニアですから。エビデンスを残しておきましょう。やらなかったのはキミだろう、と。

 

 

AIのある家族計画

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まあ、エンジニアの成長に責任を負っているは80%のエンジニア自身ですけれど。