マネージャ歴10数年がこっそり教えるキャリア設計のチート方法
マネージャ歴10数年…嘘じゃない。こっそり…目標設定ができないエンジニアにそっと教えている、キャリア設計…キャリアデザインの一部がその年の目標だから合ってる、チート方法…一から考えるよりは。
よし、大丈夫。
新人エンジニアはもちろん経験がない、少ないからそうだよねーとは思うけれど、異動してき中堅エンジニアでさえマネージャが指導していなかったのかと思うような目標を立ててくるケースが後を絶たない。
個別に指導するのはするけれど、こういったチートっぽいやり方があるよ、と。
そうそう、考え方だからね。具体的な目標はこれをベースに具体的に考えて。それぞれのエンジニアとしてのキャリアになるからさ。
3−5年後の自分
具体的なイメージを文字として書き起こす。自分のイラストを描いてキャプションを書いても良い。
そのときに、ロールを書くこと。ロールは役割だ。プロジェクトマネージャ、プロダクトマネージャ、マネージャ、SEリーダ、アーキテクトなどなど。
何が出来るかを書く。プロジェクトマネジメントでプロジェクトをキャリーする 、プロダクトマネジメントで製品をローンチする、マネジメントで部下を20人持つ、データサイエンスのリーダとして組織の顔になる、など。
今決められなくても、いい。仮で良い。目指してみたら思っていた仕事と違ったなんてよくあることだ。早く試してピボットすればいい。
1年後の自分
今年度の目標を設定するということは、1年後にできることを増やした後の自分を自分で作るということ。
1年後の自分は3−5年後の自分を年数で割ったステップを上がった自分とイコールである。
便宜上、3年後の自分のイメージを持っているとする。
3年後に実現したい自分があるのだから、今年度の目標を実現していたら少なくとも1/3は3年後の自分を実現できていなければいけない。
1年後の自分はあくまでも3年後の自分の途中である。それをイメージする。
今年度の目標設定
今年度の目標は、1年後の自分ができるようになっているスキルとスキルレベルを具体化する。
これを3年続けると3年後にイメージする自分が持っているスキルとスキルレベルを実現できている、そういう仕組みである。
年度の目標の項目は、1年後の自分が持っている(増えた)スキルと(上がった)スキルレベルのどれかに必ず紐づく。
目標設定時では、1年後の自分ができているスキルもスキルレベルも仮である。だからこそ計画時は必ず紐づける。
目標の内訳
年度の目標は、OJTとOFFJTに分ける。OJTとOFFJTはスキルとスキルレベルに紐づける。
OJT
業務を介してスキルやスキルレベルを得る。つまり、実践して獲得する実践知である。
実践知を得るためになんの仕事で得るかを書く。具体的で定量的で有期限で設定すること。
例「AプロジェクトでBロールを担いMMまでに999の結果を出す」
OFFJT
業務を介して得られる実践知でエンジニアに必要なスキルとスキルレベルを全て得られることはない。実践で得られない知識は形式知で補完する。
業務でやらないからOFFである。OFFJTの主な手段を以下に示す。
- 組織内研修
- 組織外研修
- 団体、コミュニティ活動
- 自己研鑽
エンジニアのバンド、つまりレベルが上がれば組織内研修では合わなくなる。なぜなら、アプリやインフラなどどのエンジニアにでも受けられる講座を用意するからだ。
また、エンジニアの専門性が細分化されていること、1年後の自分が得ているスキルがピンポイント過ぎるためだ。
つまり、組織外の研修か団体などに出向き自分で取って来なければならないということ。
このロジックを身につければ目標設定は簡単だし、定量的に設定しているのでマネージャに納得感のある説明をできる。そこがチート、というわけ。