若手SEに雑務をやらせておいて成長しないというなんて

若手エンジニア、大雑把に27歳くらいまでをそのゾーンだという前提で話を進めよう。

若手SEに対して最優先にしなければならないのは一人前になってもらうことだ。そうだろう、手が足りなくて若手を回してもらったのだろう。だったら、最優先事項も若手SEへの期待も全部引っくるめて一人前になってもらうことが当面のゴールだ。もちろん、仕事をやりながら、である。

若手SEが配属されると雑用をさせる

本来、一人前の仕事ができるようになって欲しいのだから、参画したタイミング以降に予定している作業を全て一通り経験してもらうことをOJTのプログラムとして番組を作らなければならない。

では実際はどうかと言えば、雑用ばかりさせている。本来、雑用なんてプロジェクトでは存在しないものなのだが、動機付けをしなかったり、教える側の先輩エンジニアが仕事の意味を理解していないばかりに自分がやりたくない仕事を押し付けてしまうからわざわざ雑用と言ってやらせているのが現場で起きていることではないか。

例えば、雑用といって押し付けられる議事録作りは、本来、

  • 参加メンバの顔を覚える
  • 用語を学ぶ
  • プロジェクトの物事の決まり方を知る
  • 議論や決定事項を聞き取って要約する力をつける
  • 議題の結果と宿題などToDo管理のやり方を知る

などが身につく。そう言ったことができると教えてからやらせるなら。

仕事の中から一部分を切り出してやらせると

繰り返すが、若手SEに身につけさせたいことは一人前のエンジニアになるように仕事を一貫して経験させ、一人で出来るようになってもらうことだ。

そうなってもらうための仕事は連続する仕事を縦に切って渡してはいけない。横にスライスしなければいけない。仕事を縦に切って一部分だけを渡すとアルバイトになってしまう。それでもまだコンビニバイトの方が完結した仕事をするのでそっちの方が仕事の一貫性で見ればまともな渡し方だ。

ところがエンジニアには縦に切り刻んで渡す。

なぜなら、渡す方の中堅エンジニアが仕事ができないからだ。仕事は切り刻まれて、パーツの部分だけをやってきた。言い換えれば、そのやり方しか知らないのだ。人は知っていることからしか教えられない。

成長していないエンジニアの出来上がり

やらなければならなかったことは、仕事としての塊を渡して、仕事の頭からしっぽまで経験させ、助けがあればなんとか一人で進められるエンジニア作りだ。

でも、半年もして出来上がる若手SEが出来ることはろくに書けない議事録やテストデータを指示されたようにしか作れないとか、そんなエンジニアだ。

それって、若手SEが仕事できないからなのかそれとも成長しなかったからなのか。

仕事ができないのは誰だ。