ブラックな組織には岡部倫太郎もキョンもいない

STEINS;GATE』も『涼宮ハルヒの暴走』も世界線をループする。前者はまゆしーを救おうと世界線をなんども電話レンジで飛び、後者はキョンが繰り返される夏休みの違和感に気づいてループする世界をブレークする。
#記憶で書いているので間違いはご容赦

 

シュタゲには岡部倫太郎、エンドレスエイトにはキョンとどちらも観測者がいるという共通項を持っている。

https://www.kyotoanimation.co.jp/haruhi/_src/sc923/12_110.gif

望む世界でないかどうか、それは観測してありたい姿と比較しなければ、評価はできない。

ホワイトな組織はどこまでいってもホワイトなのだろうが、ブラックな組織は未来永劫ブラックであり続ける。

なぜか。

それは観測者の役をするエンジニアがいないからである。岡部倫太郎やキョンに変わる観測者がいない。だから、ブラックな組織と気づかないのである。

ブラックだから、観測者の役をしようと振る舞う気配を見せると、よりブラックなプロジェクトや常駐先に放り込まれ、闇に葬られているのかもしれない。

感のいいエンジニアはブラックだと気づくと当たり障りのない、でも、それを言いくるめられない理由を作ってそっとフェードアウトする。

そうでもしないとブラックな組織からは自分自身の身を守ることさえ難しい。下手をすれば自分自身が壊れてしまう。ましてや、声を上げ、仲間のエンジニアを守ろうと立ち上がっても、そのあとは結局、ブラックな組織の力で葬られるのがオチである。

観測者の成り手のエンジニアは消され、低賃金のエンジニアが供給されるエンドレスサマーを繰り返すのである。

 

 

涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)

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静止限界のドグマ

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