米国ではアジャイル開発がウォーターフォールの4倍成功している
少し気になったのでウォーターフォールでのプロジェクトの成功、失敗の比率を検索したところ、米国のデータをまとめたエントリがあった。
引用した表を見るとTraditional(ウォーターフォールなど)の成功は49%しかない。後発のアジャイル開発にその成功の割合がすでに64%に達しているのを見るとプロジェクトを着手する時点でスコープを決められるプロジェクトが少ないということなのだろうか。
Standish Group CHAOS REPORT 2015 を見るともっと衝撃的である。
ミドルサイズ以上のプロジェクトはもうウォーターフォールを選択する案件はほとんど稀なのではないかと思えてくる。
ウォーターフォールはスコープが決まっているプロジェクトに向く。アジャイル開発は、スコープを順次決めていくプロジェクトに向く。
レポートによれば、トータルでは、ウォーターフォールの成功は11%であり、アジャイル開発は39%が成功プロジェクトだと回答している。
米国のケースではあるが、この2点からは、2010年代のITプロジェクトは、スモールサイズのプロジェクトを除き、ほとんどの案件でプロジェクト開始時にスコープを決められないということを仮説として立てられる。
2014年の記事だが、これが日本になると74%が成功なのだという。
別表で78%がアジャイル開発を導入していないと回答しているので、日本では3/4はウォーターフォールでの開発であるとすることができる。
開発手法のどちらがいい、悪いの話ではなく、米国と日本とITプロジェクトのスコープの固まり具合が両極端であることに感心せざるを得ない。
妄想の域を出ていないが、日本では発注側が失敗したくないので、スコープを失敗しない程度にマージンを取った上で企画を進めてITベンダと組んでやっているのではないかと想像する。
もし、これの半分も当たっているなら、それではビジネスのスピードが出るわけがない。言い方を変えれば米国の方がたくさんの失敗して失敗するやり方を知っているということになる。
家庭の低温調理 ―完璧な食事のためのモダンなテクニックと肉、魚、野菜、デザートのレシピ99 (Make: Japan Books)
- 作者: Lisa Q. Fetterman,Meesha Halm,Scott Peabody,水原文
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2018/11/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る