あなたに次のマネージャをやって欲しいと言われたら
安心して欲しい。8割の人はこれからも言われることはない。
自分から手を挙げた人以外は、大体、マネージャをやって欲しいと唐突に言われるものだ。なぜなら、人事に関わることは人事関連の通達が出るまでは人事部門と関係部署だけ進められるからだ。ただ、本人には、内定の事前通達が行われることが多い。これは意思確認の意味合いがある。
さて、マネージャ業は初めてのはずだ。何か準備した方がいいのか、マネージャ業はどうやればいいのか、わからないことばかりだ。組織が古く大きいければ新任マネージャ研修を開いてくれるところもある。ただ、そういった組織でなければ『やりながら覚える』ことを求められる。これは人事部門が手が回っていない(機能していない)のと同じなのだが。
それはさておき、おめでとう。では始めようか。どこから手をつければいいかわからないなら、まずは自分のことから手につけよう。
マネージャ自身関連
- マネージャのポリシー(意思決定の基準)を1つ作る
- 担当するビジネスの構造を把握する
- 数字に強くなる
マネージャなので、基本的にビジネスの意思決定を行うのが仕事である。上意下達の強い組織であっても、担当組織内での意思決定者は担当マネージャの領分である。
マネージャには部下のメンバがつく。メンバはマネージャを見ている。そのマネージャの意思決定を表すポリシーを自分の基準として1つ作っておくこと。この基準は随時見直して良い。役に立たないポリシーはメンバの仕事の邪魔になるだけではなく、ビジネスの失敗につながる。
担当するビジネスを知らなくては話にならない。マネージャは事業を分担して収益を挙げていくのが仕事である。エンジニアであった頃は知らないことがたくさんあることを知るだろう。特に、営業プロセスはそれまで関わりが少なければ思っていた以上に泥臭いことを知るだろう。その上、エンジニアリングのマネージャなのにかなりのリソースを使うこともあるかもしれない。そう言ったビジネスの構造を早々に把握する必要があるが、把握する前に案件に連れていかれるので否応無しではある。
数字とは担当するビジネスをキャリーするため、お金を扱う。会計、簿記の初歩くらいの知識がないととても困ることになる。例えば、黒字のはずだったのに月遅れでの請求書で赤字になってしまった、なんてことがあっては台無しである。
メンバ関連
- メンバを把握する
- メンバのスキルマップを作る
- ロールの世代表を作る
メンバを把握することは、メンバの仕事が進むようにするためである。マネージャの仕事はビジネスを推進することだが、現場でそれを担っているのはメンバのエンジニアであり、そのメンバの推進じょうの障害があるのないのかを知るためにマネージャのリソースをどれだけ割り当てられるか鍵となる。
メンバとビジネスに必要なスキル、スキルレベルを対応させる一覧を作る。ビジネスの形態が複数あるのなら、ビジネスごとにリーダをアサインし、責任と権限を与える。
ロール世代表は、スキルマップに付加しても良いが育成と次のマネージャ候補の情報につながるので分けた方が良いだろう。現役のリーダ、次世代のリーダ候補、その次の、さらにその次の、くらいまで世代分けしておく。もちろん、組織を担うかビジネスだけのリーダか分けておく方が良い。
こうした項目は紙に書いてみること。そして、お正月の三が日に半日を割り当て、そこでざっくりと1年の計画を作っておくこと。
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