スキルマップはチームの成長のためにもっと使える
チームのスキルマップを作ることを勧めている。過去に何度かこのブログのエントリでも書いてきた。誰が何を出来るかそれを知っておくことは、チームの中での勝手な思い込みを排除する上でも機能する。有効だ。そう言ったこともあるからスキルマップを作るといいよ、とお勧めしている。
ところが、である。ある観点でスキルマップも注意した方がいいことがある。これも実際やってみてわかったことだ。他人(このブログエントリを書いている自分のこと)の気づきは、そう言うのもあるかも、程度でいいからそんなことが書いてあったと辿れるようにしておくと後になって後悔しなくて済む。非公開でもいいからキーワードを入れてブクマしておこう。そう言う経験も何度かしている。
スキルマップの注意点
スキルマップでチームに共有できることはそのスキルマップに書かれたスキル『だけ』である。スキルマップに書かれていないことは共有できないし、勝手にできるだろうと期待することは期待されたままだし、できないと思い込んだらそのままできないと思われている仕事は恣意的な力学が働くか自分で手を挙げないと回ってこない。
当たり前にことだ。
言葉なり、文字なり、図式化されないことは認知されない。人はチームであっても、できるメンバに仕事を自然と振るのはそれが部分最適化であることを理解しているからだ。そうした部分最適化はそれ以前の人生で学んできている。だから自然とそうなる。
自分が作り共有するスキルマップは、その意味(書かれていることしか認識できない)では、出来ることを書き表わしたいために作っているのでは無い。
チームのメンバに対して『次のステップ(ロールアップ)、技術エリアの拡張』を示唆するために作っている。ロールを上げるか、技術エリアを広げることに挑戦してビジネスに何かしら貢献したエビデンスを示せば評価を『◯』にすると(実際)言っている。
メンバには『挑戦したけどいい結果が出なかった、こうやると期待したどおりに行かない』でもいいからやってごらん、という。マネージャとしてアサイメントしている時点で実は◯をつけようと思っている。アサイメントしているのはマネージャの自分なのだから。
繰り返しになるが、スキルマップはAsIsだけで使っていては本来のスキルマップのポテンシャルを使えていない。それを見て、次をどの報告に進むかをメンバと一緒になって考えるためにつかわないと勿体無い。
もちろん、考えて方向性を決めることができたら、それをスキルマップに書き込んでチームに公開しておくと他のメンバは後押してくれる。
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