カンバンあるある病からの脱出
カンバンスキーなので、カンバンを使っているのを見ると、どのように運用しているか興味を持つ。
あるチームのカンバンがあるのを知って見たら、これはすごい(褒めてない)と思わず黙り込んでしまった。カンバンを使っているチームの中で、カンバンが機能していればどんなカンバンでも、運用でもいいわけだが、2−3日立ち会って見たら、どうも機能していないし、カンバンを見ながらやっているデイリースタンドアップミーティングも暗い。重力が二倍くらいあるのではないかと思うくらい重い。
自分から見えるDSMの風景は、こんな風に見えていた。
- ToDo…チケットの中身が曖昧のまま。Readyな状態になる前にDoingに突入してしまう。
- Doing…仕様や完了の定義が曖昧、つまりReadyでない状態のまま突入している。アサイメントも、リーダが割り当てている(これはこれで別の問題があることを認識していながら一方リーダが指名すると言う矛盾)。
- Done…作業が終わっているからDoneに移すのだが、本人が移すことは少ない。リーダを含めた1−2名でDoneに移している。これだと終わった!を時間できない。
自分がそれとなく会話したことは以下のとおり。
- Doingの中から今日終わらすのはどれかを聞いてみる
- 1日の作業時間とDoingのチケットの時間で定時を超えていないか聞いてみる
- 期限が先なチケットはToDoに戻したら、と促してみる
- 何が終わったら終わりなの、と聞いてみる
- しばらく、新しいDoingを増やさないように促す
- そんな中でもDoneしたら、労いの一声と感謝を伝える
少し経つと、カンバンのDoingの列に隙間ができてくる。それが進むとチケットが一人2枚くらいまで減ってくる。得られた効果は次のとおり。
- 1日一つとか、2日で1つのチケットとか終わるようになる。まだチケットのチャンクが大きいような気がするが、複数の部門を跨る仕事が多いのでチケットに複数部門を書き込み、中で消し込みしているので進んでいる実感は得られやすい
- たくさんチケットを抱えて、全部終わらない病から抜け出せる
- どれか、誰かのチケットがDSMごとに完了するのでチームで進捗感を体感できる
- Readyな状態を気にするようになる
- WIPの流量をコントロールできるようになっている
別の課題がある。それは上記で伏線を張っているのだが、リーダがアサイメントしていると言うやつだ。これは実はリーダ役が自分から属人性やSPOFを作っている。これに気づかないのはリーダに考える時間が少ないことが原因なのだろうとみている。
この課題の解消は、やってみたいと言えるくらいのReadyな状態にする習慣づけだと思っている。
手順がある、自分の時間の空きを(Doingが減ってWIPも制限されたから見えてくる)知ることできるようになると、助けよう、と言う気持ちになってくれれば嬉しい。