本を1冊だけ選ぶとしたら

後輩「こんにちは、気分転換に相談に乗ってください。あっお財布持ちましたよね」

先輩「コンテキストついていけないけど、まあいいか。コーヒーかな」

 

後輩「ところで先輩は最近どんな本を読んでるんですか」

先輩「そーだなぁ、だいぶ前に勧められた本があってさ、それを読み終わったところ」

後輩「どうでした」

先輩「古典なんだけど、1人だけ尊敬する元上司がいてさ、その人に1冊だけ選ぶならどんな本を選ぶかを聞いたことがあって。そのときにその本をね」

後輩「ふーん、1人だけ尊敬できる上司いたんだ。元マネですね」

先輩「なに、それ。へんな目で見てない、上司っておじさんだよ」

後輩「何もいっていませんよ。じゃあ、技術書はどうですか」

先輩「そうだな、アジャイル開発系の本を読んだくらいかな」

後輩「どうでした」

先輩「プラクティス系はさ、まーやってるよね、自然と、って感じ。わかる、そう。普遍的なものはさ、実践知になっているのを言語化する感じだから、本を読んでも、そうそう、と。1冊読んで1箇所でも知らないことがあれば買ってよかったと思うかな」

後輩「みんな技術書って読むものですか」

先輩「エンジニアそれぞれだと思うけど、あんまり読まないんじゃないの。特に技術書はさ。読むのは意識高い系だけだよ」

後輩「そんなこと言って大丈夫ですか、刺されませんか」

先輩「別に30年前から変わっていないって。30年前はネットがなかったから、マニュアルくらいじゃないの、読んでたの。あとはさ、遅かったんだよ、技術書として世に出てくるタイミングが。まあ、仕事もそれでできていたわけ。良いのかそれで良いのかはおいといて」

後輩「最近の技術書って高いです。だからそうそう買えないし、外したくないし。でも買わないとわからないことあるし。だから先輩が私にこれ読んでくださいってくれるべきだと思うんですよ」

先輩「出版不況って言われてている割りにさ、最近見たんだけど技術書は伸びているだって。知ってた、そう、知らなくても普通か」

後輩「何かスルーされたっぽいですね」

先輩「最近はさ、技術書に特化した同人誌も出回るようになったんだよ。そういったイベントだとかなり買うみたいだけどさ。技術書には変わりないと思うから良い傾向何だと思うけど」

後輩「じゃあ、このまま本屋さんに行きますよ」

先輩「ちょっと待って。えっと、大丈夫だな、今日はもう打ち合わせないみたいだから、ってどこに行くの」

後輩「本屋さんです。先輩が可愛い私のための技術書を選んで、勉強しなさいって言ってくれるんです。よかったですね、先輩」

先輩「わかった。付き合うか。で、どんな本が良いの」

後輩「先輩が今まで読んだ本の中で1冊だけ選ぶ本です」

 

 

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