エンジニアの値付け
もう20年くらい前になるのではないだろうか。いや、そんなことはないか。その話を聞いたときにはすでに辞めていた人が言っていたということを人づてで聞いて、今になってもとても印象に残っている。
『エンジニアは自分を高く売れ』
この言葉を読むと色々と受け止め方があるのだろうなと思う。
- 自分で営業しろということか
- 高く売れる技術を持っていない
- 高く売るために何をしたらいいか
- 評価は自分でしないから
- 単価は営業が決める
- 高く売るための努力をしたくない
- 高く売れるならその方がいい
- 高く売るために何を持てばいいか
- 普通でいい
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少なくともエンジニアの技能は専門性のある特殊技能であるし、その技能を習得するまでに時間と労力を掛けているので合わせて回収しなければならない。
一方、価格は技術がコモディティ化することで単価は安くなる。
いくらエンジニアとしての技能を習得するまでに時間と金銭のコストをかけていたとしても技術を供給する側が潤沢に増えれば供給側で競争が始まり、案件を獲得するために価格競争が勝手に起こってしまう。
そう言った市場で高く売るためにコストをさらに掛けることは見合わない。
ところで、エンジニアは属する組織のビジネスモデルで2つのケースの値付けを理解しなければならない。
属する組織のビジネスモデルで誰がエンジニアの価格の最終決定権を持っているか、である。
- エンジニア→組織(事業会社)
- エンジニア→組織(SIer)→顧客
後者の場合、いくら組織内での評価が高いとしても外販で売れるエンジニアでないと一周してエンジニアの評価に繋がる。
ビジネスモデル的に外で高く売ってエンジニアへの報酬はそこそこにしないと組織としての収益を確報できないためだ。
両者とも共通して言えるのは、組織内での評価軸、多くはエンジニアの持っている技術によりビジネスに貢献できるかどうかで評価される。
言い換えればエンジニアは組織の評価制度を理解して、ビジネスに必要になる技術を他のエンジニアより先に習得し、ビジネスをデリバリできれば良いことになる。
もしくは、競争が少ないか、専門性の高い技術領域で対外的にも知名度を持っている(間接的に組織のビジネスに貢献している)ことでも良い。
などと書き並べるとどうしていいかわかりにくいので、端的に書けば、
他のエンジニアに負けないと自負できる技術
を持っていればいい。
技術は道具なので、技術は更新し、道具を手入れし、いつでも技能を発揮できるように素振りをしておかなければならないが。