たたき台はスゴイ
- 実現したいイメージ
- 構成のイラスト
- ざっくりしたスケジュール
- マインドマップ
どのような表現でもいいからたたき台をつくる。
たたき台とはゼロをイチにする作業を始めた証である。それはさておき、なぜたたき台が爆速で仕事を進められるか。それは、そのたたき台を見せる相手の主導権を握りつつ意思疎通をできるからである。
たたき台を見せれば、そのたたき台をベースにどう進めればいいか自分で方向性を考えることができる。
たたき台を見せられる機会が多いとついついあれこれと自分の考えを言いたくなる。この感覚、つい言いたくなるというところが大事なのである。
ある意味、たたき台の最大の目的は、見せた相手にあれこれと言わせることだ、と言っても良い。
だから、たたき台は早く見せたほうがいい。見せる相手がその人自身で同じテーマを考え始めたら、考え出して導き出した方向性を修正するのは難しくなる。
でも。
こちらが先にたたき台を見せて、言いたいことを言わせれば方向性はたたき台を作ったエンジニアの方向性に向く。たたき台を見た人はその方向性の延長線上で考えを言い始める。つまり、本筋はたたき台で変わらず、枝葉末節で変わってくるだけである。
大事なことなのでもう一度のべるが、たたき台を見せる相手に時間を与えて、自分が受け取ったタスクのたたき台を考えさせてはいけない。考え始める前にたたき台を見せるのである。
たたき台は、言われて作ってはいけない。言われる前にたたき台として先に出す。
- 先手を打てるので考えている分、優位性がある
- イメージをすりこめる
- あらあらだとしても自分で何かしら考えているのでざっくりと説明できる
- 話の主導権を握れる
- 次をどうするかも決めらる
- 進め方、スケジュールも掌握できる
率先して見せる、たたき台にはメリットしかない。
逆に言えば、言われてたたき台を作るとこれを全部持っていかれる。ツラミしか思い浮かばない。
だから、たたき台はスゴイのである。そのスゴイたたき台の主導権を手放してはいけない。

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