相手の思考や行動に影響を与えたいなら終始冷静でいなければ期待する結果は得られない

「何かを交渉しようとするなら熱くなってはいけない」


ワタシが熱くなってしてしまった苦い経験と冷静に対処できたことで成功した体験から学習して学んだことです。


まぁ、そんなに交渉を必要とする場面は日常の中では滅多にないんですが、でも、その時になって感情に任せて自分で期待する結果を得られなければきっと後悔するんです。実際、これまでなんども後悔をしてきたのです。


ただ、後悔ばかりでもなくて、学習と準備をしたことでそれ以降は、そうしたチカラを使えた場面では少なくても期待する結果になんらか近いものは得られるようになったのでした。


そうした場面でワタシは、どういったことを考え、何を準備して望んでいたか。また、その場で何を考えながら進めていたか。


交渉をするということ意識すること
誰を動かす、誰かから何かを引き出す、誰に条件を下げさせる。これらのような相手に働きかけるとき、対話を行使して相手に自ら判断と行動をさせる環境を作らなければなりません。


そのために行き当たりばっかりでは普通の人は相手に期待するような行動をとらせることはできないでしょう。


そのためには、相手の行動にどんな影響を与え、思考と行動を制限するか考えなければなりません。そうした準備もしないのでは、交渉に必要な材料も武器も持たずにことに臨まなければならないことからも難しいことがわかると思います。


目的を明確にすること
相手の行動に影響を与えたいなら、相手の思考や行動をどのように変化させて得たい行動をとらせるかその目的をはっきりと明確にしなければなりません。


どっちでもいいとか、曖昧な目的のままでは、交渉の結果が望んでいた形なのかがわからないままになってしまいます。


こちらの意見に賛同してもらいたい、こちらの条件を認めて欲しい、そういったことを明確にするのです。



シナリオを描くこと
行き当たりばったりではその場の主導権をとられてしまいます。主導権をとられると何がまずいか。それは、その場の見通しが立たないことがあります。見通しが立たないということは、話題にもされなかったり、こちらで達成したい目的を達成する前に打ち切られたりしてしまう恐れがあるということです。


相手の思考や行動に影響を与えたいのであれば、場の主導権を握り、その場を進行させなければなりません。言い換えれば、台本、シナリオを準備してその台本どおりにストーリーを展開しなければならないということです。


そのシナリオも、一本道のシナリオでは独りよがりで相手の反応によっては破綻するかもしれません。描いたシナリオの場面ごとに、そうならなかった場合の話の戻し方、相手の態度によっては今回は打ち切って改めて場を持つ、などの名誉ある退路を確保しておくことも必要です。


交渉の場では終始冷静でいること
相手の思考や行動に影響を与えたいなら、交渉の場では終始冷静であることが必要です。これは、絶対です。間違っても熱くなって言い負かすようなことはしてはいけないのです。


相手から何かを引き出したいのであれば、客観的な事実や習慣上のことを織り込み、相手がそうすることが合理的であると思わなければそれは実現しません。


熱くなるということは、自分自身の言葉や表情を意識することができなくなってしまいます。さらに、熱くなるということは自分の感情のまま表現することになるので相手の表情や言葉の違いに気づけなくなってしまうということでもあります。


それでは、相手が何を考えているか、どんな風に受け止めているか感じる余裕がなくなってしまいます。それでは相手の思考や行動にこちらが期待する結果を伴った影響を与えられなくなってしまいます。


さらに言えば、冷静であれば場の急な展開もシナリオを考えた別案への誘導から元に戻すとか、場を仕切り直すなど相手の反応を伺いながら洗濯することもできますが、熱くなっていれば目の前の些細ないイシューに自ら足をすくわれてしまうのです。


交渉は勝ってはいけない
相手の思考や行動に影響を与え、こちらの期待する選択を取るかどうかに、場の勝ち負けは全くと言っていいほど関係はありません。一見、会話上ではいい負けたように感じられても、得たい結果を得られているなら交渉の目的は達成できているのでなんら問題はありません。


どちらかというと、表面上は相手が満足した感情を得たまま、こちらの期待する結果である思考や行動を得られれば一番望ましいくらいです。相手に気持ち良く引き受けてもらうのが理想です。