エンジニアと子育ての成長でできること
12月も20日と余りを残してクロージングである。今年1年どうだったか。
セイチョウなんとかとかときどき見かけるが、自分自身の能力の一つでも成長しただろうか。1年も仕事をしていれば何か1つくらいこれができるようになったとか具体的な名前を出して成長したことを認識したいがこれというものが浮かばない。
もし何も成長していないなら、あるスキルでやってきたのか。そうだとしたら、実質、スキルは増えず、あるもので1年間をやり過ごしたのだから時間に対してスキルの価値は目減りしてしまっている。そう考えると成長を確認できないことは辛い。
自分のスキルの成長について、思うように伸ばせていないのだから、他人の、チームのメンバのスキルを伸ばさせようとするなんてどれだけ難しいことか。
これまで、それぞれのメンバのスキルを伸ばすことは、手を替え品を替え試みた時期もあったが、すぐに止めてしまった。
その代わり、ToBeを考える方向に誘導するようにした。メンバの将来をメンバ自身が考える機会を作るようにした。
人は知っていることだけで判断する。知らないことをいくら伝えてもわからない。であれば、仕事を続けていく上でどうして行きたいかを本人に考えてもらう方がいい。その方向を考える機会を作り、継続的に促すようにしたのである。
どうしたいかを尋ねると、大概、わからないと答える。
わからなくてもいい。わからないだろうから、そういったことを考える時間を、機会を作っているのだ。
これをチーム全員にする。
自分でなりたいToBeを持っているメンバは勝手に育つ。自分を自分で引っ張る力を持っているからだ。でもToBeを持っていないメンバは、そういったメンバを見て真似を始める。
そこまで行けばあとは勝手にやり始めるので大丈夫だ。そうした環境を同じように作ってもやらないメンバもいる。それを無理強いしてやっても何も得られないから無駄である。
やりたければ自分でやっているのだから。
こうした考えをどこで身につけたかというと、現場での育成の実践知と子育てである。
自分の血は繋がっているのに、自分とは全く違う人格を持ったヒトである。親の都合には合わせてくれないし、親の思うことを配慮もしてくれない。
できることは、知らないことばかりの子どもにこういったものもあるという知る機会を目の前に置くくらいだ。どれに興味を持つかは子ども次第である。
メンバの成長と子育て。
何に興味を示すかも、どれを選ぶかも、自分ではない。
成長には指差すことだけしかできない。
できることは選択の幅を示すこととくらいである。
その機会をどれだけ作れるか。