静かに壊れていったチーム
現状を追認し、追認したことが本来期待していたことかどうかを客観的な観点で眺めることができいないと、静かに壊れてくものがある。それはチーム。
あるチームは、いわゆるサポートを担当業務としていて、数人の少ないメンバで構成していた。
最初は、某社の社員が一人。業務量が多くなり、パートタイマー(週、数日の契約)を採用した。働き出すとパートタイマーの人は、ときどき、1日休む相談をするようになった。相談を受けた社員は、その分を自分がカバーすればいいと承諾したた。
さらに業務量が増え、フルタイムの人を追加で採用した。この頃、パートタイマーの人は、さらに休むことが増えた。社員は、休むことはしょうがないと承諾した。業務量は増え、それを社員とフルタイムの人の二人でパートタイマーの人の休みの分を残業でカバーしていた。
この後、チームは静かに壊れていった。
そもそも、チームであったのかという疑いもある。社員は、体制を作る意味を理解していたのか。
人が私的な理由で休むこと自体は問題はない。ただ、それが業務に差し障るのであれば、それは別な人に変わってもらうことも考えなければならない。なぜなら、業務を主管する責任があるだ。
社員の問題は、パートタイマーの稼働実績を需要したことから始まっている。なぜ、パートタイマーを採用したか、大元に戻ることができたらチームを崩壊させることは防げただろう。
- (欠勤の常態化の追認)
パートタイマーの人の休みの相談の頻度が増え、パートタイマーの仕事のカバーを定常的に社員自身がするようになったとき、おかしいと気づかなければならなかった。 - (予実の較差の評価)
フルタイムの人を採用するとき、現状の業務量と今後の見通し、現時点で確保しているリソースとこれから確保しするつもりのリソースを定量的に認識する必要があった。
これは、前項でも適用できることで、定量的に予実を比較することの重要性に気づかせてくれる。
- 同じ仕事をしているチームで、困っている仲間を助けるのは当然のことだ。ただ、異常が常態化し始めたら、その人はチームに参加する資格を何かしら失っている。それは、期待する成果を果たせていない。
採用は、契約を前提にしているのだから、稼働日が下がっている実態があるのなら、再契約をしなければ、不履行を受容していることになる。 - 組織の予算を使っているのだから、計画した業務量をこなせているか、数字で客観的に、自分に教える必要がある。
予実の較差が生じていたら、その理由が許容できるのか、ー例えばインフルエンザなどの一時的なものか、繰り返し休むのか、技術力が期待値以下なのか、などー、を評価しなければいけない。

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ
- 作者:エイミー・C・エドモンドソン,Amy C. Edmondson
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2014/05/24
- メディア: 単行本