一番やさしい課題管理 −課題で管理する情報を決める−
前回の 一番やさしい課題管理 −課題とは− のおさらいは、課題と問題は管理したい側の都合で一緒にしても分けてもかまわない、というものでした。いわゆる「決め」の話ですね。決めたことをやってみて、都合が分けるければそのときに(変更に掛かるコストは自腹ですが)変更すればいいですから。
課題は「なに」を管理するの?
課題は「解決しなければならない問題。果たすべき仕事。」でした。その解決しなければならない問題や果たす仕事をWBSとは別の管理下におきますから、管理するための情報を収集する必要があります。
「解決しなければならない問題。果たすべき仕事。」の意味から、まずあげられるのは課題の内容です。その課題を管理するための情報を登録した日付の情報と登録した人の情報を持たせます。
課題が1つや2つなら概要を伝えることでどの課題について会話するか識別できますが2桁になったり、会話する相手が3名以上になるなら課題を識別する識別子を持たせておきましょう。
【例1】課題一覧
項番 概要 起票日 起票者 通し番号 課題の概要 起票した年月日 起票した人
プロジェクト上で解決しなければならない問題や果たすべき仕事を管理します。そうすると解決する期限があるはずです。それは、プロジェクト自体が有期限の活動だからです。ですので、解決したい日付の情報を持たせましょう。
【例2】
項番 概要 起票日 起票者 希望解決日 通し番号 課題の概要 起票した年月日 起票した人 課題を解決したい年月日
そうそう、日付の情報は「年月日」で持たせておきましょう。それは課題が年を跨いで未解決の状態が続くと月日だけでは混乱するからです。
一番やさしいWBS −進捗の見通しがわからない−から課題を探して実際に書いてみましょう。
WBS ID「1-4」が遅れています。このままではゴールデンウィークが本を読むだけで終わってしまいます。ゴールデンウィークにほかのコトをするためにもプロマネ本を読むという小さなプロジェクトの進行を妨げている課題とします。
【例13】プロマネの本を読む
Milestone ID マイルストーン 先行WBS ID 作業量(8時間/日) 計画開始日 計画完了日 実績開始日 実績終了日 進度(±) M-1 本を入手する 1-3 0 5月2日 5月2日 _ _ n/a WBS ID WBS 先行WBS ID 作業量(8時間/日) 計画開始日 計画完了日 実績開始日 実績終了日 進度(±) 1 プロマネの本を読む n/a 3.0 5月2日 5月4日 5月2日 _ _ 1-1 プロマネ本を選ぶ n/a 0.25 5月2日 5月2日 5月2日 5月2日 0 1-2 本を買いにいく n/a 0.25 5月2日 5月2日 5月2日 5月2日 0 1-3 本を買う 1-1/1-2 0(1-2に含む) 5月2日 5月2日 5月2日 5月2日 0 1-4 本を読む 1-3 2 5月2日 5月4日 5月3日 _ -0.75 1-5 感想をブログに書く 1-4 0.5 5月4日 5月4日 _ _ _
【例3】
項番 概要 起票日 起票者 希望解決日 1 プロマネ本の読書が遅れている 2015年5月3日 ワタシ 2015年5月4日
さあ、これで課題を管理することはできそうでしょうか。