伝えたいことを伝えるためにスライドを作るときに気をつけたい3つのこと

「○○さん(ワタシのこと)がすごいのはわかりました。でも…」


今ではずいぶん前になってしまったけれど、講座のアンケートに肯定してるのか拒否されているのかどう扱って良いのかわからないコメントがありました。当時は、ワタシの会話術も、スライドの構成力もそれを聴講する方への表現するスキルも「まだ青かった」ので、そのコメントを受け取って戸惑ったのでした。


そしてそのときは、「ワタシなんて全然すごくないのになんでそう思ったのか」と何かと理由をつけて深掘りをせずに後回しにしてしまって、忘却したのでした。


その数年後に作るスライドは、そのときの経験を不思議と気にしているのです。ずっと根っこに引っかかっているですね。あのコメントが。そのコメントを気にして何を思い何を変化させたのか。それを書いておこうと思います。


その時間に提供する目的を達成する構成にする
研修なら講座の目的とする学習内容を受講者が得られるようなコンテンツになるように構成する、受講者の経験が少なければ受講者を想定した平易な表現、時間配分にするなど、受講者の時間に見合う内容になるように工夫するようにしました。スライドが提案なら問題やソリューションなどが明確に分かるように構成する、など。


思いつくままにスライドを追加していくのではなく、ストーリー性を持って、且つ、言いたいことをキッチリ押し込んで聴講する方に受け止めてもらわないければ、聴講する人の時間もワタシ自身のスライドを作ったり、発表する時間が意味をなさなくなてしまうので。


根底には時間を人の大事にする、ということが言えるのかもしれません。


リハーサルをする
スライドを作っただけで、そのまま壇上に上がってはいけません。いくら忙しくて時間がなくても、睡眠時間を1時間削ってでもリハーサルはしなくてはいけません。


それは、スライドを作ったときには「どんな言葉や口調で話そうか」なんて考えていないからです。だから、スライドを映して話そうとすると詰まってしまったり、書いてあることと違うことを説明したり始めてしまうんです。


それに時間どおりに「終わらない」のです。プレゼン慣れてしている人なら時間配分を気にして、あとスライドが何枚あるかを読みながらゆっくり話したり、駆け足で話すことも出来ますが、それではスライドを作った趣旨が達成されないのです。


経験的に目視ではスライドの構成を使い慣れるまではなかなか厳しいものがありますが、声を出しすと途端に変な言い回しのところとか何言っているんだ的なところがわかるのが面白いといえば面白いのですがそんなことばかりやっていられないので一人でもいいのでリハやった方がいいです。


ストーリー性を持たせる
あと、スライドに書いてある文章を声に出してみると文章が長すぎると感じたり、複数のことを1文で無理に言おうとしていて返って意味がわからなくなったり、冗長すぎたりと、スライドに書き込んだ自分の文章がイマイチであることをわかったりします。


そんな確認を修正しながらスライドにストーリー性を持てるように調整していきます。スライドは気をぬくと1枚ごとに1話完結してしまいがちなので、前後のコンテキストを確認することも大切です。


ストーリー性を持たせるということは、聞き手が何か疑問に思うところに気づける可能性があります。それを修正して潰しておくのか、質疑で答えられるにようにしておくのかはどちらでもいいのですが(できれば直しておいた方がいいと思いますが)、質疑を想定しておくことは聴講する人にモヤモヤ感を残さないので質問でパッと的確に答えられる自信のない人は想定する質疑応答を考えておく方がいいでしょう。当たるかどうかは別ですが、それより準備しておくという行為が心に余裕を作るので。