やがて無色のエンジニアになる

対談めいたことをしたとき、何かの拍子に某所(イベントとか)に出て来るようなエンジニアは意識が高いのだ、と言うコメントを聞き逃さなかった。

某所のことを思い浮かべながら、そうか、と。自分がどっち側に着地しているかで物の見方が変わってしまう。更に言えば、着地したままだとそこにいるのが当たり前、日常になってしまうのでどちらかにいるかを忘れてしまうのだ。対岸から見ればわかるものだが。

パレートの法則を持ち出せば、意識高い系エンジニアは20%の方だ。残り80%のエンジニアは対局に置かれ、自虐的にか揶揄されて意識低い系エンジニアにラベリングされるか、ラベリングもされない無印系エンジニアとして放置される。

意識高い系エンジニアがキラキラとしている、どやっている感を醸し出すのとは反対に意識低い系エンジニアはそうしたものがないからまるでダメなエンジニアのようにイメージされがちだが、そんなことはない。目立たず、仕事を処理してくれるエンジニアが居てこそ世の中のITが回っているのも事実だ。

第一、意識高い系エンジニアばかりだったらと思うとそれはそれで胸焼けがしそうだ。カンファレンスの公募があれば、今でさえ落選多出な状態が当選がプラチナ扱いになってしまうだろう。それはそれでやっかみやカオスを生み出すだろう。そして、意識高い系の中でもまた、上澄みの20%が超意識高い系エンジニアとしてカンファレンスを闊歩し、残り80%の意識高い系エンジニアは無色になっていくのだ。

無色のエンジニアとなっても無理に色をつける必要はないと思う。色で競争してもキラキラしている意識高い系エンジニアにすぐに上書きされてしまうのだから。

 

終電ちゃん(5) (モーニング KC)

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