受講満足を上げる効果的な技術を使ったelearningと生々しい事例で惹きつける座学
組織内で研修、座学やelearnigの終了後に研修の受講者に研修の理解度、有効性、研修の評価をさせていると思う。受講者の立場になって講座の評価をするにしても、組織内の部署が行なっていることもあり、気を使って中央から良い方に評価してしまう。テキストの出来がイマイチだったり、講師の説明が下手だったときは、そうした項目だけをバッサリと一番低い方にすることもあるが。
いずれにしろ、組織内で行われる研修(elearnigを含め)は、年次で行われるため一部が更新される程度の鮮度で8割から9割に新しさはない。そんな目線で見ているから、受講者としても8−9割のコンテンツから何かを学び取ろうとする意識がない。
講師が説明するページを遅れて捲るか先にパラパラと捲って適当なページを開いて置くだけである。elearningはそうわけにはいかないのでぽちぽちとページを捲って、理解度テストをするときに戻って見直すことが稀にある程度である。
組織の自分以外の受講者は自分とは違い、真面目に受講し、毎回学びを発見し、大いに業務に活かしているだろう。見習いたい。
自分の感覚としては、組織内の講座、特に時間を拘束される講座で興味の湧かないテーマほど辛いものはない。辛くなりそうな講座を受けなければならないとき、自分に課すのは、何か1つで良いから受講時間の価値に相当する何かしらの学びをゲットするタスクである。まあ、受講時に興味のない講座も少しはこれで(真剣にテキストを理解しようとするので)キーワードが記憶に残ることもある。
そんな組織内講座でここのところ2つの講座がとても良かった。1つは講義タイプの講座で、1つはelearningである。
感心した講義タイプの講座例
いわゆるコンプラ系の講座は得てして退屈になってしまうものだ。ただ、この講座はグイグイと引っ張られる。
なぜか。
図解が詳しいこともあるが、事例が生々しいのである。組織の情報を知っていればどこで起きたかの当たりが付く。あの部署でやったのか、と合点が行くのである。
事例としては、どうしてそうなったのか、判断がおかしいことに気づくが、世の中、自分の経験に基づく常識で判断していても同じ状況に置かれたらそのおかしさに気づくかどうか自信が持てない。
事例を紹介している講師自身も、事例を繰り返さない判断ポイントを説明しきれていない。その事例はそこがミソなのである。それに気づいたので、自分の評価は高いのである。
技術を上手に使っているelearning
もう1つはelearningである。組織内でやるとスライドを捲るものばかりで、そのスライドのデザインがひどいのばかりですっかり麻痺してしまっている感がある。
ところが、そのelearingはとても良かった。
何がかというと、コンテンツを受講者に理解させたい箇所は表示をゆっくり表示するのだが、そこの表示されるコンテンツがとてもシンプルで理解しやすいのである。
邪魔にならないコンテンツ表現、読む速度に合わせたシンプルで洗練された文言。
トータルで相当の受講時間がかかるがとてもいい。技術を効果的に使っている。
こんな感じの講座ばかりならいいのに。
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