メンバ間の距離間をコンフォートゾーンまで近づけられるチームが理想のチームではないか

部下になったリーダクラスのエンジニアに雑談をしたいと時間をもらった。もちろん、狙いはあって、そのエンジニアの出来ること(スキルセット)は何か、これからやりたいことは何か、を聞いて、今後の仕事をする上で参考にしようと考えたのである。

雑談と言いつつも実質は1on1のようなものである。とは言え、雑談は雑談で、カジュアルに進めた。雑談の目的を隠す理由は全くないので、スケジュールのメモに前述のテーマを書き込んでおいた。読んでいたかは知らない。

ネタを振って、基本的には話してもらう形態になる。ふりかえりで困らないようにmindmapにキーワードのメモを取る。

スキルセットを聞くと自然とキャリアの話をしてくれる。てっきりアプリエンジニアの系統かと思っていたらベースはインフラエンジニアなのだという。配属後の見えている仕事だけではわからないものである。知っていることだけで人は判断しようとしてしまう。

ネタのスキルセットはそれこそネタフリだけでしかない。本番は、今後何をやりたかという将来のキャリアと伝えていなかったエンジニアとしてのイズム、価値観である。

他で、何度か議論をする中で発言していた根幹の軸を測りかねていたのである。であれば、直接本人から話を聞きたい。

『あなたのイズムは何か』

数点、考え方の軸を話してくれた。1点はそう考えているのか、という考えを知れたことで感心する。

チームのことを話し始めてくれる。やはり、リーダとして一緒に働くエンジニアのパフォーマンスや仕事を終わらせようとする姿勢や技術を調べるということについて特段に関心を持っている。

自分に対して、他のメンバをどう見えているかと逆に質問を受ける。自分の向いている面でしかそのメンバに関する情報は視界に入ってこないが、と前置きして話をする。今の担当とそのパフォーマンスを見た限りの期待値とメンバ間の距離感。

このメンバ間の距離感をコンフォートゾーンまで近くにお互いに詰められるとカジュアルにまさかりを投げ合えられる。そういうユニットにいるとそこが1つの理想なのではないかと話す。

そうなのだ。他のチームでも、メンバとの距離感をコンフォートゾーンまで詰められると議論が噛み合うのである。もちろん、議論もお互いの思い違いから始まるのであるが、そのままにならない、しておけなくなるのである。

個人を尊重することと、一見、お行儀よく会話していても距離を開けすぎてしまうと表面的な理解で進んでしまったり、引っかかりをスルーして後で火傷をするのだ。

そんなことをするくらいなら、まさかりを投げ合ったほうがいい。

ランチも一緒に食べに行ったら次の議論を始めてしまうのだから。