ITエンジニアは中から変えていった方が楽しい

ITエンジニア(以降エンジニア)は人力で行なっている業務を機械化する役割である。であるから、もともと事業サイドの立場である。経理業務なら経理の専門家の繰り返す手作業をIT技術で自動化する。労務なら、労務の専門家の業務のうち、給与計算は毎月計算する業務をITで機械化して算出する。

エンジニアは業務の外に存在するものではない。業務の中に存在する。

もし、業務(事業でも良い)の中にエンジニアから踏み込んでとか、歩み寄ってとエンジニアが思っているなら、それは受託脳の発想であるし、それに違和感を持たない事業者は自分の業務をブラックボックス化することをせっせとやっていることに気づかなければならないが、多分、手遅れである。

もちろん、事業サイドの中のエンジニアは業務の機械化、ITを適用して機械化するが、それは業務の置き換えの発想ではいけない。業務を観察し、エンジニアとしての知見から課題を設定しければならない。

それをするためには、業務の専門家と一緒に働ける環境でなければならないし、課題を設定するだけの能力は必要であるし、課題解決にふさわしい技術を選べるだけの継続的な能力も必要である。この範囲でしかできません、この技術しかできません、仕様を決めください、では単純な作業員の価値しかない。

地味な仕事もあるかもしれないが、エンジニアであるなら技術で業務の専門家を驚かしたい。

その方が絶対に楽しい。

 

 

はじめよう!  要件定義 ~ビギナーからベテランまで

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