1人情報システム担当には感謝を
経験から言えば、100人くらいの組織だと情報システムを担当する人は1名いればいい方で、総務や経理担当が兼務をしていたり、たまたまPCに詳しいとかPCが好きな営業部長が兼務していたりする例もある。
感覚的には100名あたり1名の専任の情報システム担当の感覚である。実際、100名も社員がいると1日に数件はPCのトラブルで相談がくる。
『何もしていないのに』
- 複合機で印刷できない
- ネットが繋がらない
- パスワードをロックした
と相談が来る。Windwos updateでOS側がやらかすこともままあり、一概には言えないが、とにかくトラブる。
情報システムの環境も組織の規模、大企業、中小企業、零細企業と色々と企業のサイズは違えど、PCと複合機とネットはないと仕事にならない。建設会社なら設計図面があるのでPCは必須だ。
なぜなら図面のデータが大きいのでUSBメモリでデータをやりとする現場があるからだ。発注元が大手で情報セキュリティに気を使っていれば、クラウド上でやり取りすることもあるだろうが、下請けに行けばUSBメモリで渡される。会社ごとにフォルダをつくり、そこに保存してあればましで、メールの受信ホルダのままだってあるかもしれない。
組織の規模が小さければ情報システムの使い方を教育することはないだろうし(ツールの使い方を教えるくらい)、ましてや情報セキュリティに金を払って何かをするなんて経営者にとって動機がない。
ウイルス対策ソフトをいれておくくらいだ。
元勤務先のパソコン内のデータを全て消去したとして、
少なくとも自宅か外からインターネット経由で会社のネットワークに入り、『PC』に接続してデータを削除したと読める。
組織をやっていくには引っ張るリーダーシップ(ワンマン)なところが必要で、そうでもしなければ食べさせていけないという使命感を勝手に持っているから、お金を産まない業務は劣後する。
資金繰りや経理は必然だからまだましだが、OAはそれこそインフラレベルの話でトラブると文句しか言われない。
少しでも便利にしようとしても如何せん経営者にインセンティブがないからIT投資なんて次元が違う話だ。系列の孫会社くらいだと一番上の会社から監査がやってきて、あれこれとワザと指摘をさせ、親会社がいうからという物言いで予算を無理やり確保する荒技もあるくらいだ。
そういったこともなけれ単なる金食い虫にしか見えない経営者がいても不思議ではない。ただ、人を置くということは、そこに業務があるということであり、組織にとってないがしろにできるものではない。
それでもそこにリソースを割きたくないのであれば、BPOをするのが経営者の事業継続のリスクマネジメントではないか。
それさえも出せないかもしれないが。報酬で報えないのであれば、日頃から感謝を伝え、大事に接しないと。