1 on 1でマネージャはエンジニアに語って欲しい

目標管理の年次の目標設定や業績評価はマネージャとエンジニアの1 on 1、つまり対面で1対1で対話形式で行います。えっ、当たり前だってですって。なら、どうしてエンジニアは自分から話しかけてこないんですかねぇ。例えば20人のエンジニアがチームにいたとして、1 on 1で対話をすると自分からあれこれしたい、というエンジニアの人数は数えるほどしかいません。担当する組織が変わっても比率は同じくらいなのでエンジニアの特性か組織の家風なのかもしれませんけれど。

と、思いつつ、自分に人差し指を向けて思い出すと…、あらキャリアをピボットするまではその自分から話をしない側だったかもしれません。あらら。

やりたいことを支援したいから

マネージャは組織の中のミッションを遂行するのがお仕事ですが、何をして遂行するかは担当する業種なり、担当なりの範疇であって儲かりそうならやりたいんですよ。中には従来のビジネスだけでいいというオペレータのようなマネージャもいるけれどそういうマネージャと働いても楽しくないので異動したほうがいいかもね。

それで、ネタはなんとなく探しているけれど限界はあるのでエンジニアがやりたいことが担当業務の領域の中であれば裁量の範疇で支援できるのでエンジニアのやりたいことを応援したい=機会を作りたいと考えるんですね。

ただ、エンジニアのやりたいことはエンジニアしか知らないんですよ(ここ大事)。

だから、エンジニアがやりたいことや明確じゃないけれどあっちの方に手を出してみたい的なことでもいいので「こんなことを考えているよ」と教えて欲しいんです。

言葉にして伝えてくれると頭の隅に(書類を使う面談であれば記録としても)残るので、関連することがあれば他の条件と兼ね合わせて成り立てば優先的に名前が上がってくるんです。

だから、エンジニアがやりたいことや興味あるよということを教えて欲しいのです。

困っていることを支援したい

 やりたいことと同じように組織の中で働く上で困っていることがあれば(それは職務でもあるけれど)解決する支援をしたいと思っています。

エンジニアが働く上で困ることは私生活(エンジニア自身の体調、家族環境など)があるし、組織の中での対人関係もあるし、業務の遂行上のことだってありますし。

そう言ったことを難なく自己解決するエンジニアもいるけれど、不得意なエンジニアがいたっておかしくないのです。得手不得手があることは自分を振り返れば納得できるでしょう。

お仕事の関わる範囲に限定されますけれど。

例えば、組織内の対人関係や仕事の遂行上の困っていることは、マネージャの方が顔が広いことが多いし、どこで繋がっているかはエンジニアが知らないところで繋がっていたり(以前同じプロジェクトにいたとか)するのでマネージャを頼ることも必要です。

マネージャも頼られると少し嬉しかったりするんですよ。

準備をしておこう

 機会は年に数回だし、時間は短いし。

プロジェクトのレビューや技術検討などで担当するテーマに割いてもらえる時間が短いときは、準備をしてその時間で得たいゴールにどうやって合意しようとか、判断してもらおうとかを考えますよね。

同じように準備をしましょう。キャリアなのか、困っていることなのか。何を話そうかを。

準備をすることは結局、自分の内面にあるものを整理する時間になるのです。

それでも、準備をしようとして考えてもそれでも何もなければ、今技術的に関心のあることを話してみましょう。

エンジニアが何に関心を持っているかもマネージャは知りたいのです。

 

ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法

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